大判例

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高知地方裁判所 事件番号不詳 判決

本籍並住居

高知県土佐郡宇治村枝川二千二十四番地

農機具製造販売業

池沢重成

明治三十一年十一月二十八日

右の者に対する所得税法違反被告事件に付当裁判所は検事町四郞関與の上審理を遂げ次の通り判決する。

主文

被告人を懲役二月及び

別紙第一表の一に付罰金弐万弐千円に

二に付罰金五千円に

三に付罰金壱万円に

四に付罰金壱万壱千円に

五に付罰金五千円

六に付罰金壱万五千円に

七に付罰金壱万七千円に

八に付罰金七千円に

九及一〇に付各罰金参千円に

十一に付罰金八千円に

十二に付罰金七千円に

十三に付罰金弐千円に

十四に付罰金四千円に

別紙第二表の一に付罰金六千円に

二に付罰金四千円に

三及四に付罰金各壱千円に

五に付罰金弐千円に

六に付罰金参千円に

七及八に付各壱千円に

処する。

右罰金を完納する事が出来ないときは金弐百円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。

理由

被告人は高知県土佐郡宇治村で農機具の製造販売を営んで居り雇傭職工に対し給與所得の支拂をする者であるが、

第一  昭和二十二年十二月末日から昭和二十三年十二月末日迄の毎月末日前記自宅に於て職工に対し給與の支拂をするに際し別紙第一表記載の通り土居博外数十名から所定の所得税を徴收せず

第二  昭和二十三年六月十日から同二十四年一月十日迄の毎月十日に別紙第二表記載の通り長田勝外数十名から其の各前月末日の給與に際し徴收した所得税の納付をしなかつた

ものである。

右の事実は

一、被告人の当公廷に於ける判示同旨の供述

一、池沢淸に対する検事第一回供述調書の記載

一、森永良一郞に対する検事第一回供述調書の記載

一、弘光有外一名作成に係る計算書作成顛末書及計算書(記録第八十九丁及第九十六丁)の記載

を綜合して之を認める。

法律に照すと被告人の判示第一の所為中別紙第一表記載の一乃至八の各所為は昭和二十三年七月七日法律第百七号に依る改正前の所得税法第六十九條第二項前段第三十八條第一項に九乃至十四の各所為は前記法律に依る改正後の所得税法第六十九條第二項前段第三十八條第一項に判示第二の所為中別紙第二表の一、二の各所為は各昭和二十三年七月七日法律第百七号に依る改正前の所得税法第六十九條第二項後段第三十八條第一項に三乃至八の各所為は右法律に依る改正後の所得税法第六十九條第二項後段第三十八條第一項に各該当するのであるが前記判示第一の第一表記載の一乃至八の各所為及第二の第二表記載の一及二の各所為に対しては前記改正法律に依り所得税法第六十九條第二項所定の罰金額に変更があつたから刑法第六條第十條に則り新旧法を比照し軽い改正前の前記法條に従い且第一表及第二表記載の各罪に付き定められた罰金額は罰金等臨時措置法第二條に依り罰金額が千円以上に改正されたから刑法第六條第十條に則り軽い改正前の刑に従い処断すべき処被告人に対しては、情状に因り夫々懲役及び罰金を併科するを相当とするから所得税法第六十九條第三項に則り孰れも懲役及罰金を併科すべく以上は刑法第四十五條前段の併合罪であるから同法第四十七條第十條に則り犯情が最も重いと認める別紙一覽表第一表記載の一の罪に付定められた懲役刑に法定の加重をした刑期範囲内並に所得税法第七十四條に従い所定罰金額の範囲内に於て主文掲記の懲役及各罰金に処し右罰金を完納することが出来ないときは刑法第十八條に則り金二百円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置すべきものとする。

仍て主文の通り判決する。

(判事 渡辺進)

<省略>

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